クレジットカードを持っていない人は、何となく「怖い」イメージを持っていませんか?
確かに使い方を誤ると、支払い地獄に追われたり、日々の資金繰りに苦しみます。それはクレジットカードの基本を認識せず、使い方を間違えているからです。
クレジットカードを正しく使えば、これからのお金の管理が大きく変わります。
今回は、クレジットカードの様々な使い方について、詳しく解説していきます。
目次
クレジットカードの使い方の種類
クレジットカードの使い方は多様です。
- 現金の代わりにカードで代金を支払う「ショッピング」
- コンビニATMなどで設定された限度額内でお金を借りる「キャッシング」
- 銀行キャッシュカードと一体化の「キャッシュカード一体型」
これらの特徴について、以下解説していきます。
ショッピング
クレジットカードの使い方では一番ポピュラーな方法です。
あらかじめ設定されたショッピング枠内の利用金額であれば、コンビ二やスーパーなど普段の買い物、ネットショッピング利用時に、現金の代わりにクレジットカードで決済できます。
公共料金の支払いもクレジットカード払いにして、公共料金の支払い日をまとめて管理できるメリットに加え、カード会社によっては利用金額に応じてポイントが付与されます。
キャッシング
クレジットカードはショッピングで使う以外に、急に金策が必要になった場合にキャッシングができます。
あらかじめキャッシング枠が設定されたカードなら、コンビニATMなどで利用限度額までお金を借りられます。
海外滞在時に現地通貨を入手する場合、両替所よりもキャッシングのほうが、手数料が安く済む場合があり、重宝します。
キャッシングは日ごとに利息がつくので、利用後はできるだけ早急に返済しましょう。
口座からの引き出し(キャッシュカード一体型)
上記の「ショッピング」「キャッシング」がクレジットカードの主な使い方で、お金を一時的に借りるのがクレジットカードの基本的役割です。
一方、中には「キャッシュカード一体型」もあります。
キャッシュカード一体型はクレジットカードとキャッシュカードの機能を集約したもので、三菱UFJ銀行やゆうちょ銀行などが発行しています。
メリットは、2つの異なるカードを1枚にまとめるので、使いやすいほか、条件を満たせば口座の入出金手数料が無料です。
クレジットカードを利用する前に確認しておくこと
実際にクレジットカードを利用する前に、いくつか確認しておくことがあります。
利用前の確認を怠ってしまうと、せっかくのスマートな支払いが台無しです。
以下でクレジットカード利用前の確認事項を解説していきます。
使おうとしているお店はカード払いに対応しているか
クレジットカードは現金を持ち歩かなくていいので、決済に便利な方法ですが、店がカード払いに対応してなければ意味がありません。
行く店が決まっていればネットなどで情報を集められますが、ふらっと立ち寄った店の場合はどうしたらよいでしょうか?
カード払い対応店舗なら、店の入口に「アクセプタンスマーク」が掲示してありので、マークの有無で判断できます。店によっては入口ではなく、レジ周りに掲示している店もあります。
持っているカードが使えるところか
「アクセプタンスマーク」とは、クレジットカード会社のロゴのことです。
店頭で掲示している「アクセプタンスマーク」に自分のクレジットカードの国際ブランドが入っているのか確認しましょう。
自分の国際ブランドがわからない、ロゴがわからない人はクレジットカードの券面を見てください。右下のロゴがそのカードの国際ブランドです。
店に同じマークがあれば、その店でカード払いが可能です。マークがなければ、残念ながらその店でカード払いはできません。
利用限度額に達していないか
クレジットカード払い対応の店でも、いつでも利用できるわけではないです。
クレジットカードにはあらかじめショッピングの利用限度額が設定され、利用限度額に達していると使えません。
利用限度額の仕組みは簡単で、上限額を基準として利用した分限度額が減り、返済した分だけ限度額が戻ります。
利用限度額は、カード会社のWEBサービスやカードの請求書で確認できるので、使いすぎて利用限度額に不安があれば確認しましょう。
カード裏面にサインはしてあるか
クレジットカードの所有者は裏面に自著のサインを求められます。
無署名の場合、販売する店はその場でサインを求め、応じない場合は販売を断られます。
サインを求めるのはクレジットカードの不正利用を防止するためで、裏面にサインがないと盗難・紛失の際に補償されない可能性があります。
署名のないクレジットカードは、店にとっても自分にとっても非常に危険なのです。
サインの言語に決まりはなく、漢字でもローマ字でも、混じっていても大丈夫です。日本人ならサインを漢字にしておくと、画数が多く難しい書体であるため、海外で盗まれた際に不正の抑止に役立ちます。
クレジットカードの使い方の流れを解説!機械操作方法に慣れよう
クレジットカードは利用する場所によって、様々な機械に触れます。
それぞれの機械の役割を知れば、使い方も理解でき、操作にも慣れやすいので、それぞれ解説します。
コンビニやお店のレジ
クレジットカードを店舗で使用する場合、どのような流れになるのでしょうか?
基本的には店員にクレジットカードを差し出しますが、最近では無人店舗やレジに人がいない店舗も登場し、自分でカード決済端末を操作する機械もあります。
操作方法を知っておいて損はありません。
クレジットカードを出す
クレジットカード決済は、現金の煩わしさがなく簡単で、早く支払いを終えられるメリットがあります。少額利用でもポイントが貯まるので、得した気分にもなります。
有人店舗なら、コンビニや店のレジで支払いを求められた時、現金の代わりにクレジットカードを店員に渡しましょう。レジに店員がいない店舗なら、カード決済端末に差して操作しましょう。
操作方法が分からないときは、巡回している店員や相談窓口の指示を仰ぎましょう。
暗証番号かサインを書く
クレジットカードを使用する際、自ら設定した4桁の暗証番号の入力が必要です。
決済時は、コンビニであれば5,000円以上、スーパーなどであれば3,000円以上でサインの記入が必要です。
店によっては上記金額以上でもサインを求められない場合があります。ICチップ搭載のクレジットカードも、サインレスの場合があります。
サインは、クレジットカード裏面の署名欄と同じ書体で書いてください。
ネット通販
自宅に居ながらショッピングができるとして、ネット通販は利用者が急増しています。
クレジットカードを決済方法にすれば、代金引換や振込など面倒な他の支払方法をしなくて済み、自宅で決済が完結します。
支払い方法をクレジットカードにする
ネットショッピングでクレジット決済するには、まずショッピングサイトで支払いに使うクレジットカードを登録する必要があります。
ネットショッピングには、代金引換やコンビニ払い、払込票式や銀行振込と様々な決済方法があります。クレジットカード払いは決済手数料がかからず、支払いの手間がありません。
カード会社によっては、独自のショッピングサイトを経由すれば多くのポイントを付与するキャンペーンを行っており、お得にポイントを貯められます。
カード番号・名義名・有効期限・セキュリティコードを入力する
ショッピングサイトでクレジットカード支払いをするための登録方法は、サイトの支払い方法の設定ページにアクセスし、必要事項を入力するだけです。
具体的には、以下の項目を入力すれば完了です。
- カード番号(カード表面の12桁の番号)
- 名義人(カード表面の書体通り)
- 有効期限(カード表面の表記通り、通常は月/年で表記)
- セキュリティコード(カード裏面の3ケタの番号)
一度登録すると、二回目以降は登録した内容がそのまま反映されます。
ATMからお金を引き出す
クレジットカードは、現金の代わりに買い物ができるショッピング枠の他に、キャッシング枠があります。
キャッシング枠はショッピング枠の利用限度額内で金額が別途設定され、クレジットカードで現金が借りられます。
クレジットカードのキャッシングには、ネットや電話の申し込みで口座に振り込んでもらう方法もありますが、ここでは銀行やコンビニのATMで行う方法を紹介します。
カード入れ口にカードを挿入する
まず手持ちのクレジットカードにキャッシング枠がついているか確認してください。
ショッピング枠は一括や2回払いでは手数料がかかりませんが、キャッシング枠は返済方法に関わらず利息が発生します。
キャッシングした利用金額の返済が終わるまで、利息は日割りで計算されます。
暗証番号を入力する
銀行やコンビニのATMにクレジットカードを入れたら、画面にクレジットと表示されるので押し、キャッシングしたい金額を入力します。
ATMによってはクレジットではなく、引き出しと表示されていることもあります。
暗証番号の入力画面に切り替わり、ショッピング枠で利用している暗証番号を入力します。
キャッシングは基本的に1万円単位です。
お金を引き出す
クレジットカードでキャッシング利用後は、ショッピング枠と合算され、決められた期日に返済する必要があります。
キャッシング枠はショッピング枠の利用限度額内で別途、借りられる上限額が設けられます。キャッシング枠を使うと、ショッピングの利用限度額がその分減るので注意してください。
海外
クレジットカードは国内はもちろん、不慣れな海外でもキャッシュレスで決済できるので、利便性は高いです。
キャッシュレスのショッピングに加え、海外の現地通貨を調達する際にも重宝します。
ATMでキャッシングする
海外キャッシングは、両替所を利用して現地通貨を調達するより、かかる手数料がお得になることから多くの人が実行しています。
まず、手持ちのクレジットカードの国際ブランドが、ATMの上部にあるロゴマークと一致するか確認してください。
- クレジットカードを挿入し、暗証番号を入力
- 引き出しは「WITHDRAWAL」、クレジットカード利用は「CREDIT」と入力
- 引き出す金額を入力
- ATM手数料の注意が表示
- 現金引き出し完了
ショッピングする
海外でのショッピング利用時のカード決済は、国内とあまり変わりません。
言葉が伝わらなくても会計時にクレジットカードを出すだけで多くの人は理解します。自分でカード決済端末にカードを挿入するか、店員がカードを挿入するか、店によって対応は違います。
暗証番号を求められたら入力し、決済完了後にサインをするだけです。
利用控えは必ず保管し、帰国後利用明細と照らし合わせて利用金額に相違がないか確認しましょう。
海外のネット通販で買い物をする
海外通販サイトを利用する際、国際銀行への送金など先払いが基本です。
国内通販と比べ海外通販は安全性が低く、送金しても商品が届かなかったり、不良品だったりとトラブルに巻き込まれやすい特徴があります。
万一の際はカード会社に連絡し、支払いを止められるか交渉してください。支払いを止められるクレジットカードは、海外通販に適しています。
さらにクレジットカードを使った送金・入金サービスのPayPalを利用すれば、店側にクレジット情報が漏洩せず安全に利用できます。
クレジットカードの意外な使い方を紹介!
クレジットカードは普段の買い物の決済や、ネットショッピングの支払いに使うだけではありません。
実は意外なものまでクレジットカードで決済できますので、それぞれ解説していきます。
税金をクレジットカードで払う
国民の三大義務である納税も、一部クレジットカード決済できます。
具体的には、法人税や個人事業税の所得課税、固定資産税や贈与税の資産課税、自動車重量税や地方消費税の消費課税などです。
本来、税金は一括払いが基本です。中には高額な支払いも発生しますが、クレジットカード決済なら後からカードの支払い方法を分割に変更でき、多額の納税にも対応できます。
ただし、領収書や支払い済みの請求書の控えが発行されないデメリットがあるため、保管が義務付けられている自動車税の納税証明書は別途発行する必要があります。
国民年金保険料をクレジットカードで払う
上記の納税と同様に国民の義務である国民年金保険料も、事前にクレジットカード納付申出書を年金事務所に提出することで、クレジットカード決済できます。
クレジットカード決済の大きなメリットは前納にあり、国民年金保険料を前納すると保険料が割引されます。
- 6ヶ月前納 97,240円(800円割引)
- 12ヶ月前納 192,600円(3,480円割引)
- 24ヶ月前納 378,580円(14,420円割引)
上記のように保険料は高額で、一度クレジットカード決済をして、後から分割払いに変更するれば、一時的な出費に耐えられます。
ただし、分割払い手数料が高くなれば、保険料を割引しても意味がなくなるので注意しましょう。
水道・電気料金などをクレジットカードで払う
毎月発生する光熱水費の支払いもクレジットカードで決済できます。
全ての公共料金をクレジットカード決済できるわけではないものの、多くの自治体・会社で採用されている支払方法です。
口座引き落としは残高不足、払込票は払い忘れのリスクがあり、クレジットカード払いにすればリスクを防げます。
光熱水費をカード決済すれば、生活経費を一括管理できるメリットもあります。もちろんポイントも貯まるので、賢く利用できるわけです。
クレジットカードの賢い使い方
クレジットカードは闇雲に使うのではなく、月単位で利用金額を調整しながら、使い過ぎを抑えましょう。
ポイントサイト経由やキャンペーンを活用し、より多くのポイントを獲得するのも賢い使い方です。
以下に、それぞれ解説していきます。
締め日・引き落としのタイミングを把握して、支払いを管理する
クレジットカードには、締め日と引き落とし日がそれぞれ設定されています。
月の締め日前に決済された分と、締め日後に決済された分は請求のタイミングが違います。
使いすぎた月があれば、締め日まで次のクレジット決済を我慢することで、月々の支払額を調整できます。支払総額は変わりませんが、先送りすれば一時的に大きな負担が発生するのを避けられます。
状況に応じて、支払い方法を変える
上記で締め日と引き落とし日のタイミングを理解して、支払いの管理する方法に触れました。
では締め日のタイミングを間違えて、想定以上の請求額になった場合、どうすればよいでしょうか?
その場合は、支払方法を分割払いやリボ払いに変更すると、その月の負担額を減らすせます。
分割払いは2回までであれば手数料が発生しません。リボ払いの場合は手数料が発生しますが、上限設定をうまく調整することで手数料の発生を抑えられます。
ポイントを効率的に貯める
クレジットカードを利用するなら、効率良くポイントを貯めたいと思うものです。
クレジットカードによってポイント還元率が違うので、ポイントをたくさん貯めたいのであれば、ポイント還元率の高いカードを選びましょう。
各カード会社には提携店があり、カード利用でポイント〇倍など謳っています。カード会社やポイント発行会社が運営するポイントモールを利用しても、お得にポイントが貯められます。
クレジットカードのおすすめはどれ?使い方と合わせて確認しよう
この世には、たくさんのクレジットカードがあり、自分に合った1枚を見つけるのは難しいです。
ポイント還元率や特典など、全ての面で長けているカードを選ぶとなると、相応の年会費がかかります。
ここでは、年会費実質無料で負担が少ないカードのほか、有名な高ステータスカードをそれぞれ解説していきます。
楽天カード
年会費 永年無料
楽天カードは、CMなどメディア露出の多さから認知度が高いです。審査のハードルが低く、満18歳以上の学生(高校生を除く)や専業主婦でも申し込めるカードです。
2019年12月10日現在、公式サイトで新規入会&利用キャンペーンを行っており、入会後「楽天e-NAVI」に登録し、対象期間中に1回以上利用すると、5,000ポイントもらえます。
通常100円につき1ポイント付与され、ポイント還元率は1.0%です。楽天市場での買い物は常時3.0%とポイントが貯めやすいのが特徴です。
貯まったポイントは、楽天サービスで1ポイント1円で利用でき、楽天サービスを良く利用する人におすすめのカードです。
Orico Card THE POINT
年会費 永年無料
通常100円につき1ポイント付与されますが、入会後6ヶ月間は特別ポイントとして常時0.5ポイント加算されます。つまり100円につき1.5ポイントです。
「オリコモール」と呼ばれるポイントモールを経由すると、ショップごとに「モールポイント」が付与されます。楽天市場で最大15%、一番少ないショップでも0.5%のポイントが加算されます。
- 通常のポイント還元率 1.0%
- 特別ポイント 0.5%
- モールポイント 0.5%~15%
入会後6ヶ月間は上記の3つのポイントが加算され、少なくても2.0%の還元率が期待できます。
他社の年会費無料でポイント還元率が高い「リクルートカード」でも1.2%であることから、いかに高い数字かがわかります。
楽天市場で良く買い物する人はポイントが貯まりやすいので、効率的なポイント獲得を重視する人におすすめです。
JCB CARD W/JCB CARD W plusL
年会費 永年無料
- JCBカードの基本ポイント 0.5%
- JCB CARD W特別ボーナス 0.5%
上記合わせて通常1%のポイント還元率を誇ります。
1000円につき2ポイントの「Oki Doki」ポイントが貯まり、1ポイントは5円相当にあたります。
「スターバックス」はポイント10倍、「洋服の青山」はポイント5倍と、提携店を利用することでJCBカードの基本ポイント(0.5%)にそれぞれの倍率が計算されます。
例えば、スターバックス利用時は、「JCBカードの基本ポイント0.5%」×「スターバックスの倍率10」+「JCB CARD W特別ボーナス0.5%」=5.5%です。
JCB CARD W plusLは、JCB CARD Wと内容はあまり変わりませんが、女性向け特典が充実しており、コスメやファッションなどお得な情報を提供する「LINDAリーグ」の会員限定特典を受けられます。
三井住友VISAクラシックカード
年会費 1,250円+税
年会費が発生しますが、ネット申し込みは初年度無料です。
あらかじめ設定した毎月の支払い上限額を超過した分を自動的にリボ払いにする「マイ・ペイすリボ」に登録し、年1回以上利用することで翌年度の年会費を無料にできます。
通常1,000円につき1ポイント付与で、ポイントを現金に交換する場合は0.3%、ギフト券や楽天スーパーポイントに交換する場合は0.5%のポイント還元率です。
買い物前にスマホなどから店にエントリーすることでポイントが貯まる「ココイコ!」を利用すると、最大18倍のポイント恩恵を受けられます。
アメリカン・エキスプレス・カード
年会費 12,000円+税
高ステータスで知られるアメックスカードは、持つだけで満足感が高まる魅力があります。
通常100円につき1ポイント付与されますが、ギフト券などに交換する場合は0.3~0.5%とポイントの活用は期待できません。
アメックスは買い物でポイントを貯めて有効に使うよりも、旅行で重宝され、空港ラウンジ無料利用などトラベルサービスが充実しています。
商品交換のポイント還元率は低いものの、マイル交換は1.0%のポイント還元率です。
さらにメンバーシップ・リワード・プラス(年会費3,000円+税)に入会すれば、マイル交換時のポイント還元率は2.0%に跳ね上がります。
クレジットカードの正しい使い方を知って、使いこなせるようにしよう!
ここまで、クレジットカードの基本からおすすめのカードまで詳しく解説しました。
クレジットカードを持っていない人やうまく使いこなせていない人は、この記事を読んでクレジットカードの役割や活用法を知れば、今よりも生活を充実させられます。
クレジットカードの正しい使い方を知り、お金を上手な管理方法を身につけて、賢くポイントを貯めたり、特典を活用しましょう。大きな節約になるだけでなく、生活に一層の彩りが加わるはずです。