海外旅行する際、クレジットカードを持っていると何かと便利です。
現地の通貨を調達する場合は両替所を利用する必要がありますが、クレジットカードのキャッシング機能を利用すればお得に調達が可能です。
治安の悪い地域では、多額の現金を所持するのは少々危険なこともあり、クレジットカードなら盗難リスクを軽減できます。
今回は、そんな海外旅行でおすすめしたいクレジットカードを紹介し、具体的な使い方も詳しく解説していきます。
目次
海外でのクレジットカードの使い方
クレジットカードを海外で使う場合、日本と少し仕様が違います。
海外でクレジットカードを使う際に困らないため、また上手に活用するためにも、海外での使い方を覚えておく必要があります。
以下に詳しく解説していきます。
支払い・サインの方法
海外で買い物の支払いをする際は、クレジットカード決済がおすすめです。日本円を現地の通貨に両替する手間が省け、支払いに時間がかからないからです。
クレジットカードを使用する際にする本人確認のサインは、海外では日本よりも位置づけが高い傾向にあります。
カード裏面のサイン欄の表記通りにサインしなければ、利用ができない可能性があります。
日本人は特に、海外で使うクレジットカードのサイン欄は、漢字表記が望ましいです。
不正利用されたとしても、海外の人には漢字は難解で筆跡を真似ることが難しいからです。
キャッシングの方法
海外で支払いをする際はカード決済が望ましいと説明しましたが、全てのケースに対応できるわけではなく、現地の通貨も所持しておく必要があります。
その際、両替所に行くよりもクレジットカードのキャッシングの方がお得です。
例えば、10万円分の現地通貨を現金で用意する場合のコストは以下の通りです。
- 両替所 → 現金10万円×手数料(2%~4%)=2,000円~4,000円
- キャッシング → 借入金(10万円)×年率(18%)÷365日×借入日数(30日)=1,479円
返済期間が長ければキャッシングのほうが高くなる可能性がありますが、両替所の手数料よりもキャッシングの金利の方が安いケースが多いです。
帰国後繰り上げ決済をすることで、さらに負担を抑えることも可能です。
海外ではいつ何があるかわからないので、常に必要な分だけを持ち歩けることは大きなメリットです。
海外でクレジットカードが使えない!?原因と試したい対処法
海外へ行く際、クレジットカードは使い勝手が良く持っていきたいところですが、使えなくなる場合もあります。
中には海外ならではの理由も含まれており、原因と対処法について解説していきます。
カード会社がロックしてしまった
急に高額決済が行われたり、普段日本で使われているカードが海外で使われたりすると、カード会社のセキュリティシステムが不正利用だと判断し、ロックがかかることがあります。
ロックされた場合は焦らず、カード会社に連絡して、本人確認後に解除できます。
ロックがかかるのは、海外で突然クレジットカードが使えなく理由として、一番多いと言われています。
通信不良・カードの磁気不良
通信設備が乏しい国では、通信不良が原因でクレジットカードの利用が難しくなることがあります。通信不良の場合は使う場所を変えると問題なく使用できることがあります。
クレジットカードは、裏面の磁気ストライプを専用の機械で読み込んで使用します。そのため、磁気ストライプに傷やゴミが付着したり、磁石を近づけるなど磁気干渉があったりすると磁気不良になります。
磁気不良は再発行しか解決方法がなく、海外滞在中の再発行はまず無理です。そのため、予備のクレジットカードを準備しておくことが大切です。
利用限度額がオーバーしている
初歩的な原因として、利用限度額を超えてしまっている場合があります。
海外滞在時は、カード決済のほうが安全で手間がかからないこともあり、カード決済の出費が重なります。
利用限度額を超えてしまうと利用できないので、カード会社に一時的な利用限度額の引き上げを要望しましょう。
必ず対応してくれるわけではありませんが、与信審査なしで即日対応できるカード会社もあります。
カードの有効期限が切れている
これも初歩的ですが、カードの有効期限が切れていると、もちろん利用できません。
海外へ行く前に手持ちのクレジットカードの有効期限を確認しておきましょう。
クレジットカードの更新に手続きなどはなく、有効期限が切れる1ヶ月以内に自宅に新しいクレジットカードが郵送されます。
仮に旅行期間と有効期限切れの時期が重なる場合は、あらかじめカード会社に伝えておくことで、早めに新しいクレジットカードを手配できます。
海外用のクレジットカードについてよくある質問
海外出張や留学の際には、海外用クレジットカードが必要になることがあります。
海外用のクレジットカードは、国内で発行したクレジットカードと仕様が若干異なります。
以下に詳しく解説していきます。
海外旅行にクレジットカードは必要?
海外にいく際、治安の悪い地域もあるので、多額の現金を持ち歩きたくないのが本音です。
こうした際にクレジットカードがあると、持ち歩く現金を最小限に抑えて盗難リスクを軽減できます。国によってはクレジットカードを身分証として使えるところもあります。
付帯している旅行傷害保険で事故に巻き込まれるリスクに備えることもできるので、クレジットカードの必要性は高いです。
現地の通貨を調達する際にも、クレジットカードのキャッシング機能をすることにより、両替所よりも手数料がお得になる利点があります。
海外旅行に使うならクレジットカードのVISAやJCBなどの国際ブランドは何が良い?
日本に本社を置くJCB、アメリカに本社を置くVISA、どちらも異なる特徴があるので一概にどちらが良いとは言えません。
例えば、人気の海外旅行先に行くのであれば、ラウンジや優待・特典が充実しているJCBが良いです。
JCBの加盟店がほとんどないような、あまりメジャーではない海外の旅行先に行くのであれば、VISAが良いです。
このように、旅行先によってうまく使い分けることをおすすめします。
締め日前後に海外でクレジットカードを利用した時、引き落としはいつになる?
海外でクレジットカードを使用する場合、日本時間と時差が生じるため、締め日に注意したいところです。
仮に日本時間で25日が締め日として、日本時間26日に海外で使用したとします。
本来なら、締め日を過ぎているので翌月の請求になるところ、現地時間が25日であれば店からカード会社への請求日は25日で、今月分の請求になります。
海外クレジットカードを発行するにはどうしたら良い?
旅行で利用する分には、国内で発行したクレジットカードで事足ります。ただし、海外赴任や留学で長期滞在する際は、海外クレジットカードを発行したいと考える人もいます。
日本人が海外クレジットカードを作成するには、様々な条件を満たす必要があります。
例えば、アメリカでクレジットカードを作成するには、アメリカに定住していることが前提で、個人番号もしくは納税者番号が必須です。
アメリカで働いているなら問題なく条件をパスできますが、短期滞在だと条件を満たすのは難しいでしょう。
海外旅行に持っていくクレジットカードのおすすめはなに?
海外旅行に行く際、クレジットカードはとても便利です。ただ、実際にどのカードが良いのでしょうか。
それぞれの用途に合わせて、おすすめのカードを詳しく解説していきます。
学生におすすめ!
学生用ライフカード
年会費は永年無料で、ETCカードも無料発行できます。
通常のポイント還元率は0.5%で、入会初年度は0.75%となり、誕生月は1.5%まで引きあがります。
海外ショッピングを利用した際は、年間5万円の上限はありますが、利用総額の5%を現金でキャッシュバックできます。
貯まったポイントは、JCBギフト券やAmazonギフト券に交換でき、ポイント有効期限も5年と長いため、使い切りやすいのが特徴です。
学生の期間が終わると、通常のライフカードに切り替わり、年会費(1,250円+税)が発生する代わりに最高2,000万円の海外旅行保険が自動付帯しています。
セゾンブルー・アメリカン・エキスプレス・カード
25歳以下の人は年会費無料です。ただし、オンライン申し込み限定特典なので注意しましょう。
26歳以降の年会費は初年度無料、次年度以降から3,000円+税が発生します。
ポイント還元率は0.5%と低いものの、海外利用では1.0%です。ポイントは永久不滅ポイントで、失効する心配がありません。
最高3,000万円の海外旅行保険が自動付帯で、国内旅行保険は最高3,000万円の利用付帯です。国内外問わず、年間最高100万円のショッピング保険が付帯するのも嬉しいところです。
エポスカード
年会費は永年無料で、家族カード・ETCカードも無料です。
エポスカードの審査は早くて数分で完了し、マルイ店舗に直接受け取りにいくことで、最短即日発行が可能です。
ポイント還元率は通常0.5%で、リボ払いもしくは3回以上の分割払いにすることで、還元率は1.0%に上がります。さらに、モンテローザグループの店舗を利用するとポイントが5倍となります。
エポスポイントの有効期限は2年で失効が心配されますが、各種商品券に交換やマイルや他社ポイントに交換することで、無駄なくポイントを活用できます。
レートが良い・海外手数料が無料&安い!
Sony Bank WALLET
年会費は永年無料のデビットカードです。
Sony Bank WALLETの強みは、あらかじめ外貨預金をすることで、海外のショッピング手数料が無料になる点です。円高の時に外貨に替えておけば、賢く運用できます。
口座管理に手数料は発生しませんが、対象外の通貨であったり、外貨預金口座の残高が不足している場合は、1.76%の手数料が発生するので注意が必要です。
ショッピング保険も付帯しており、Sony Bank WALLETで購入した商品の破損や盗難などは、購入日から60日間補償されます。
ただし、年間合計50万円までで、1商品につき5,000円までは自己負担です。
Orico Card THE POINT
年会費は永年無料で、家族カードやETCカードも無料発行できます。
通常のポイント還元率は1.0%で、入会から6ヶ月間は倍の2.0%となり、ポイントが貯めやすい点が特徴です。貯まったポイントはギフト券はもちろん、ANAやJALのマイルにも交換できます。
ただし、ポイントの有効期限は1年間で、楽天カードのように期限内にポイントを獲得すれば全ポイントの有効期限が延長されるわけではなく、獲得した時からそれぞれ有効期限が設定されています。
旅行保険やショッピング保険は付帯されていないので、保険に不安がある場合は、旅行保険が付帯しているカードを一緒に持っていくことをおすすめします。
海外在住の人でも作れる!
楽天カード
年会費は永年無料で、家族カードは無料で5枚まで発行できます。
通常のポイント還元率は1.0%で、楽天市場で買い物をするとポイント3倍、スーパーポイントアッププログラム利用で最大ポイント16倍です。
貯まったポイントは楽天サイト内はもちろん、マクドナルドやサンクスなどの加盟店で1ポイント1円で利用できます。
2ポイントにつき1マイルに交換(50ポイント以上)でき、他のポイントへの変換もできます。
最高2,000万円の海外旅行保険が利用付帯しており、紛失や盗難の際の不正使用に対して盗難保険も付帯しており、安心の補償内容です。
三井住友カード
年会費は1,250円+税で、ネット入会で初年度は無料です。
通常のポイント還元率は0.5%で、三井住友カード会員が利用できるサイト、ココイコにエントリーして対象店舗で買い物をすると、ポイント還元率が9.0%までアップします。
ポイントUPモールを経由して対象店舗を利用すると、ポイント還元率が10.0%にアップするので、お得に賢くポイントを貯めれます。
貯まったポイントは、1ポイント5円相当の景品などに交換できます。1ポイント3円換算でキャッシュバック(200ポイント以上)やマイレージ移行(100ポイント単位)もできます。
JALカード
年会費は2,000円+税で、家族カードは1,000円+税で、初年度は無料です。
通常のポイント還元率は0.5%で、JALショッピングマイル・プレミアムに加入すればポイント還元率は1.0%に上がります。
JALカードではショッピング利用するだけで、直接マイルが貯まる仕組みで、入会搭乗ボーナスや毎年の初乗り時において、1,000マイルのボーナスが付与され、マイルが貯まりやすいカードです。
このように、ANAと何かと比較されやすいものの、マイルを貯めるのであれば圧倒的にJALカードがおすすめです。
MUFGカードゴールド
年会費は1,905円+税で、セディナゴールドカード(6,000円+税)やエポスゴールドカード(5,000円+税)の他社のゴールドカードと比較しても、かなりリーズナブルです。
通常のポイント還元率は0.5%で、アニバーサリーポイント制度により、指定した月のポイント還元率が0.75%に上がります。
POINT名人.comを経由した買い物で、サイト内のショップのキャンペーンによって、最大ポイント25倍の恩恵を受けられます。
海外旅行のサービスも充実し、パッケージツアーが最大5%オフです。海外レンタカーサービスもあり、カード決済で優待価格で利用できます。
SPGアメックス
年会費は31,000円+税で、とても高いステータスを誇るゴールドカードです。
SPGアメックスを持っているだけで、年間25泊以上が条件のゴールドエリート資格を無条件で得られます。ゴールドエリート資格を有していると、部屋のアップグレードや14時までのレイトチェックアウトなどの特典が付きます。
100円につき3ポイント付与され、ポイントの有効期限は無期限です。マイルへの交換は3ポイントで1マイルとなり、マイルをしっかり貯められます。60,000ポイント移行ごとに5,000マイル加算してくれるのも嬉しいです。
海外旅行におすすめのクレジットカードを手に入れて、旅行を満喫しよう!
海外旅行や海外赴任、留学などの際は多額の現金を持ち歩くのは心配で、クレジット決済がおすすめです。
ここで紹介したように、海外でも使えるクレジットカードはポイント還元率や付帯する保険の充実度など、利点や特徴が異なるので、自分の旅行計画にあった物を選ぶことが重要です。
海外で便利に使えるクレジットカードを持っておけば、買い物を簡単にできるだけでなく、トラブルの際に頼れる付帯サービスもあるので、楽しい旅行が暗転する事態を防げます。
出国前・帰国後も空港ラウンジが使えるなど、充実した特典のカードもありますので、海外旅行の際はぜひクレジットカードを使いましょう。